2025.9.11(THU)

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朝起きて、鏡を見てびっくり!「目の下が青黒くなっている」ということはありませんか?目の下のクマには種類があり、原因も対策もさまざま。疲れて見える、老けて見えるクマは早めの対策が効果的です。専門家にコツをお聞きしました。

教えてくださったのは…

アイケア専門店「目の美容院」創業者
大野木 眞理 (おおのぎ まり) さん

大手の化粧品会社、アパレル会社などを経て、アイケアサロン「目の美容院」をオープン。眼精疲労やドライアイ、クマ、たるみなど、目の疲れを軽減する手技「アイソロジー」を提唱。中医学をベースにしたアイケア、フェイスライン・足裏・手等を始めとする全身マッサージを行い、目もとだけでなく全身の疲労感を緩和すると定評が。自身も施術を受け、老眼なしで視力1.2を維持している。

※ヤーマンより依頼したコメントを抜粋・編集の上掲載しています

目の下のクマの正体って何?

※ 写真はイメージです

疲れていたり寝不足になると、現れるのが目の下のクマ。実は、「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」といった種類があります。
「クマは単に目の下の色がくすんでいるだけではなく、種類によってそれぞれに異なる原因があります」と話すのは大野木眞理さん。
「一般的には、青クマ・茶クマ・黒クマの3種類で説明されますが、実際には混合型が大半を占めます。青クマが慢性化して茶クマを伴ったり、加齢による黒クマが加わることも。そのため、ケアを考える際には、複合的な原因を想定して対策をすることが重要です」

クマはどうやってできるの?

目の下の皮膚は薄いため、日々の生活習慣や体調の変化が反映されやすい部位。そのためクマになりやすい、と大野木さんは指摘します。青クマは血流不足、茶クマは色素沈着、黒クマは皮膚のたるみによる影が主な要因です。

青クマ

一時的な睡眠不足や体調不良により、血流が滞って静脈が透けて見えるのが青クマ。冷えやストレス、姿勢の崩れで血流が悪くなるのも原因。さらに、加齢とともに皮膚がさらに薄くなると目の下にある静脈の色が透けて見えやすくなり、より青クマが目立つようになる。

茶クマ

紫外線や摩擦、メイク残りなどによって色素沈着が起きるのが原因。青クマを放置すると茶クマの色素沈着を伴う混合型に移行することも。肌の色が茶色くくすみ、引っ張っても色が変わらないのが特徴。

黒クマ

加齢などで皮膚がたるんだり、目の下に影ができることで目立つのが黒クマ。目尻を軽く引っ張ってクマが目立たなくなる場合は、黒クマの可能性が。

初期段階のクマであれば、いずれも生活習慣の見直しやケアを取り入れることで改善は見込めます。目もとは印象を大きく左右するパーツなので、できたクマをケアするよりも日頃の予防ケアでクマをつくらないようにしましょう。そのほうがずっと簡単です」

クマができやすいのはどんな生活習慣?

以下の項目に当てはまるものが1つでもあれば、クマができてしまうかも。改善できるものから変えていきましょう。

  • 寝不足や不規則な生活が続く
  • 長時間スマートフォンやPCを使用する
  • 紫外線対策を怠っている
  • メイクを落とさず寝ることがある
  • 目もとをこするクセがある
  • ストレスや冷えが続いている

※ 写真はイメージです

「クマをつくらないポイントは、血流を良くして自律神経を整える生活です。運動をしたりリラックスしたり。ときにはデジタルデトックスもいいですね。スマホは長時間の使用で目の周囲の筋肉がこわばり、血行不良を招くため、青クマが出やすくなります。温泉でストレス解消しながら体を温めるのもクマケアに効果的です」

クマの種類別おすすめの予防法

今日からできる予防法をクマの種類別にご紹介します。

青クマ

  • 体のめぐりを整える。軽めの有酸素運動を習慣にし、お風呂はシャワーではなく、湯船にゆっくり浸かる。
  • 夜更かしを避けて、毎日同じ時間に寝起きする。質の良い睡眠をとる。
  • スマホやPCを長時間使いすぎない。1時間に1度は目を休めるよう意識する。
  • 1日1回は目もとを温める習慣をつくる。
Advice!

「睡眠リズムを安定させることで、目もとの血行もスムーズになります。就寝前のホットアイマスクもおすすめです。お風呂は体を芯から温めることができ、血流改善に。できれば寝る前のストレッチも習慣にしましょう」

茶クマ

※ 写真はイメージです

  • メイクはやさしく落とし、目もとはこすらないよう意識する。
  • アイメイクのクレンジング剤は低刺激性の目もと専用のものを使う。
  • 紫外線対策をしっかり行う。目もとにも日焼け止めを忘れずに。
  • アレルギーで目をこすってしまう場合は早めに皮膚科へ。
  • 目もと用の保湿クリームを毎日塗る。目頭から目尻、目のまわり全体をやさしくカバーする要領で。
Advice!

「茶クマは目のこすり過ぎや紫外線などの刺激が原因になります。日々、目まわりをやさしく扱うことが予防のカギ」

黒クマ

※ 写真はイメージです

  • 表情筋を動かすような表情や会話を意識する。
  • 姿勢を正しく保つ。
  • 目もとを乾燥させない。保湿ケアをしっかり行う。
  • たんぱく質やビタミンC、E、コラーゲンをしっかり摂る食生活を心がける。
  • 首・肩・頭皮のこわばりをほぐすケアをとり入れる。
Advice!

「黒クマは加齢や筋力の低下によって目もとがへこみ、影ができやすくなるのが原因なので、日々の小さな積み重ねが予防につながります。猫背は首・肩のコリから血流が悪化し、目もとの影につながることも。血流が良くなると目もともふっくらしやすくなります」

ほかにも、酸素をたっぷり取り込むことも重要なのだそう。
「酸素がしっかり取り込まれると血流や代謝が整い、肌のターンオーバーや回復がスムーズになります。呼吸が浅く酸素不足になると血流停滞や代謝低下を招き、青クマや黒クマが悪化する要因に。深い呼吸や酸素を意識した生活習慣が、目もとの明るさを保つサポートになります」

できてしまったクマの取り方、隠し方

つい夜更かししてしまったり、目をこすってしまったり。うっかりしてクマができてしまったらどうしたらよいのでしょうか。

① コンシーラーで隠す

※ 写真はイメージです

「クマの色に合ったコンシーラーを使うことがポイントで、青クマにはピンク系、茶クマには黄色系、黒クマにはオレンジ系や肌色系が合います。また、光を集めるハイライトを頬骨の上に入れることで、クマから視線をそらす工夫も効果的です」

② 温めて冷やす

応急処置ができるのは青クマです。就寝前にホットタオルで温め、朝は一旦温めてから冷やすのがおすすめ。冷蔵庫で冷やしたアイマスクや冷却パックをタオルで包んで短時間(5分程度)当てればOK。長時間の冷却は逆に血流を滞らせるので注意が必要です」

③ 首・肩まわりのストレッチ

「全身のストレッチももちろん有効ですが、とくに首、肩まわりをほぐすと目もとの血流が促されます。深呼吸も行って、酸素を巡らせましょう」

セルフチェック(見分け方)は間違い? 目の下のクマQ&A

目の下のクマは原因が複合的で、セルフチェック(見分け方)は難しいって本当ですか?

本当です。クマは青、茶、黒が混在しているケースが多く、自分では判断しにくいところがあります。ひとつ目安があるとしたら目の下の皮膚を左右に引っ張ったときに色が消えるかどうか。消える場合は黒クマ、消えない場合は茶クマの可能性があります。皮膚科や美容クリニックで診断を受けると、原因別のケア方法が分かります。

間違ったセルフケアがあれば知りたいです

目もとの冷やしすぎは血流を滞らせるので5分を目安に。また保湿のためのフェイスパックも長時間放置すると乾燥を招くため、記載時間を守りましょう。目もとのマッサージはやさしく行うこと。クマケアは「やさしく・丁寧に・無理なく」が基本です。

※ 写真はイメージです

クマが消えないときはクリニックに頼るべき?

セルフケアを続けても変化が感じられないときは、皮膚科や美容クリニックで相談してみるのも一つの方法です。私のサロンでは目のまわりだけでなく、足裏や膝下、首肩、頭部までを手技と磁気機器でケアし、高濃度酸素を吸入しながら全身の血流を促し、自然治癒力を高める施術を行っています。

まとめ

クマ対策は血行促進、紫外線対策、たるみケアが基本。また、目もとだけでなく、首・肩・背中・足元などを含めた全身のバランスを整えることが、クマの予防や改善につながると大野木さんは指摘します。体のこわばりに意識を向け、深呼吸して全身がリラックスできているかも意識してみましょう。

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