2025.11.18(TUE)

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美容のプロに聞く、
40代からの乾燥肌対策とスキンケアの見直し方

40代を過ぎると、肌のコンディションが一気に変わったと感じませんか?それは女性ホルモンの減少による「肌の乾燥」が原因かも。美容のプロに、大人世代の正しいスキンケアについて聞きました。

教えてくださったのは…

小田 ユイコ さん

1965年生まれ。主婦の友社に入社し、女性誌の編集者に。独立後、美容ライターとして、女性誌各誌の美容記事の編集、ライティングに携わる。2005年、集英社のビューティ誌『MAQUIA(マキア)』創刊エディターに。以降、美容ジャーナリストとして集英社『MAQUIA』、『LEE』『éclat』ほかで美容・健康特集を執筆。女性誌各誌で美容コメンテーターを務め、自身の美容術も披露する。

※ヤーマンより依頼したコメントを抜粋・編集の上掲載しています

大人の肌と乾燥の関係

40代、50代の肌はどうなっているの?

エイジング世代になると、小じわ、もたつき、くすみなど悩みが一気に増えてきます。それらのエイジングサインは「肌の乾燥」がベースにある、と小田さんは話します。

※ 写真はイメージです

「40代を過ぎると、女性ホルモンの分泌量が一気に低下していきます。閉経に近づくにつれ、肌のうるおいやハリを守っていたコラーゲンやヒアルロン酸のつくられる量が減り、酸化(サビ)から守る抗酸化物質も減ってくるため細胞が傷つきやすくなるのです。40代、50代は、肌にダイナミックな変化が訪れる世代と言えます」(小田ユイコさん、以下同)

とはいえ、これは誰にでも起こる変化。「過度に恐れずに、1つの変化だと捉えればいい」と小田さんはアドバイスします。

なぜ?乾燥しやすくなる2大原因

うるおいを失うのは、「ヒアルロン酸」の産生量と、細胞同士のすき間を埋めている「細胞間脂質」の量が減ることが原因だと指摘。

※ 画像はイメージです

「ヒアルロン酸は水分を抱え込む力があり、1gのヒアルロン酸で6リットルもの水分を保持できるとも言われています。肌がうるおうには、ヒアルロン酸はなくてはならないものですが、年齢とともに減少するため保水力が低下してしまうのです。
また、細胞間脂質には外部刺激から肌を守る機能と水分の蒸発を防ぐ働きがあります。ところが、加齢によってこちらも量が減ってくるため、うるおいが逃げやすくなってしまうのです」

目のまわりと口のまわり、頬は要注意

とくに乾燥しやすい場所は、皮脂腺が少ない場所と、よく触ってしまう場所。小じわが増えるのは、乾燥しやすいから。
「私たちの肌(表皮)は、汗と皮脂が混ざり合うことで皮脂膜が形成されて、外部刺激から肌を守っています。目のまわりや口のまわりは皮脂腺が少ないため、皮脂膜ができにくい。つまり外部刺激を受けやすく、乾燥しやすいのです。そして、頬の高い位置など、日常的に触れやすい場所も皮脂膜をはぎ取ってしまうので、バリア機能が崩れて乾燥しやすいと言えます」

乾燥を放置するとエイジングサインが進んでいく

意外と自覚がない人も多い乾燥肌。しかし、加齢に伴い肌内部は確実に乾燥しやすい状態に変化しています。
「小じわやもたつき、くすみなどなどのエイジングサインは、ほぼ乾燥が原因で起こります。肌のうるおいが減るということは、外部刺激に晒されやすくなるということ。すると肌内部で微弱炎症が起き、エラーが起こりやすくなるのです。たとえば『メラニン色素をたくさん作りなさい』『コラーゲン線維を壊しなさい』といった具合に。その結果、シミやしわができてしまうというメカニズムです。かゆみや赤みがでることも」

乾燥肌の目安をチェック!

以下のような変化があれば、乾燥肌が進んでいるサインです。

  • 小じわが増えた
  • 肌がくすんで見える/透明感がない
  • つやがない
  • ザラっとした手触り
  • 粉をふいている箇所がある
  • かゆみや赤みがある
  • かゆみや赤みがある
  • 肌荒れしやすくなった
  • 顔がつっぱっているように感じる

肌を改善していくために大切なのは「鏡を見ること」だと小田さんは指摘します。
「年齢を重ねるほど『鏡をあまり見なくなりました』という人が増えてきます。つい若い頃の自分と比較してしまいますが、今日は人生で一番若い日。毎日、自分の肌の状態を見て、つや感や肌のハリなどをチェックしましょう。今、エイジングサインが気になっても、自分に合ったスキンケアは肌を着実に変えてくれます。その変化を実感するためにも、鏡を見る習慣を」

※ 写真はイメージです

うるおいを保つスキンケア

「エイジングケアライン」の化粧品を選ぶ

スキンケアは年齢に応じて変えていくのが鉄則です。「若い頃からずっと同じものを使っています」という人は、大人肌をターゲットにしたスキンケアに変えてみましょう。
「今の化粧品は進化が目覚ましく、高機能のスキンケアもたくさんあります。とくにエイジングケアを謳っているアイテムはどれも保湿効果が高く、浸透力も高いので大人世代の肌を整えやすくなっています。40代は肌が変わるときなので、スキンケアを見直すタイミング50代は保湿力が減ってきていることを自覚し、保湿を重視するスキンケアに変えていきましょう。この世代は、新しいスキンケアアイテムを使い始めてみる絶好のタイミングなのです」

種類が多くて選べない、という人は「好み」で選んでOK

「プチプラでもデパコスでも、どちらでも構いません。そのブランドが好き、香りが好き、テクスチャーが好きなど、スキンケアは気持ちよく使えることが大切です。使ってみて、肌の状態がよい、うるおっていると感じたら使い続けてみましょう。2〜3種類用意して、その日のコンディションや気分で使い分けても」

乾燥ケアに最も重要なのは「洗顔」

化粧水やクリームにはこだわっても、洗顔料にはあまりこだわりがない人も多いのでは?実は、肌を乾燥させないためには「洗顔」が最も重要なのです。

※ 写真はイメージです

「洗顔は、もっとも水分が奪われるタイミング。保湿力の高いクレンジング、洗顔料に変え、皮脂を取り過ぎない洗顔に変えましょう。洗顔後、すぐに顔がつっぱると感じる人は、明らかに皮脂の取り過ぎです」

うるおいを守る洗顔方法

01

クレンジングでメイクを落とす。
オイルやミルク、ふき取りなど好みで選んでOK。W洗顔不要のタイプの場合は、クレンジングしたあとに洗顔料で洗わない。

02

お湯の温度は36度を目安に。
お湯を洗面器に入れて水で薄めるなどして、ぬるま湯に。

03

15回〜20回すすぐ。
生え際など、洗浄成分が残らないように。シャワーから直接、顔に温度の高いお湯をかけるのはNG。

「最近の洗顔料はうるおいを残してくれるものが多いので、洗った後のさっぱり感が感じられず、すすぎが足りないと勘違いしてしまう人も。20回ほどすすいだ後に残るしっとり感は肌に残っているうるおいなので心配いりません。過度に洗わないようにしましょう」
エイジングケアラインの洗顔料を使い始めてみるのもおすすめです。朝は肌の状態に合わせて、ぬるま湯だけの日があってもOK。うるおいを守ることを意識しましょう。

乾燥肌のギモン Q&A

スキンケアアイテムが肌に合っているかの見極めは?

肌は素直なので、合っているとすぐにわかります。もっちりと保湿され、触った感じもしっとりしていて、メイクのりもよければ肌に合っています。とくに「うるおい」は変化がわかりやすいため、毎日鏡を見てチェックしてみましょう。

シートマスクは乾燥肌対策に有効ですか?

ケースバイケースです。乾燥肌はバリア機能が落ちているので、配合されている成分によっては刺激になる場合も。肌のコンディションが悪い時ではなく、調子がよいときにプラスオンで使うのがおすすめです。

クリームのべたつきが気になります。保湿のためにはつけたほうがよいでしょうか?

頬や目のまわり、口のまわりなど乾燥しやすい場所だけにつけるのでもOKです。混合肌の人はTゾーンには塗らないなど、肌の状態に合わせてクリームを使いましょう。

肌が乾燥しやすい生活習慣は?

睡眠は、もっとも大事な生活習慣のひとつ。細胞は時計のような機能を備えていて、不規則な生活はその時計を狂わせてしまうため、同じ時間に寝て、同じ時間に起きるように心がけましょう。細胞が正しく働いて、肌も整ってきます。

お風呂上がりにボディクリームも塗ったほうがよいでしょうか?

大人世代はボディの保湿もおすすめします。しわっぽく乾燥した肌は老けて見えるため、顔だけでなくボディもしっかり保湿してあげましょう。もっちりとうるおいのある肌に変わっていきますよ。

※ 写真はイメージです

まとめ

乾燥肌ケアほど、変化が分かりやすいものはありません。エイジング肌に合ったスキンケアを行えば、みるみるうるおってくるのが分かるはず。年齢だからとあきらめず、冬に向け、うるおいたっぷりの肌に整えていきましょう。

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