毎年、この時期になると気になる「お正月太り」。今年こそスッキリと体を整えたいですね。そこでおすすめしたいのが「ファスティング」。実はダイエット効果だけでなく、さまざまな効果があるのだそう。ファスティングアドバイザーの田中裕規さんに、初心者にもできるファスティングのコツを伺いました。
お話を伺ったのは…

ファスティングアドバイザー(1級断食指導者)
田中 裕規 (断食メガネ) さん
ファスティングと分子栄養学の専門家、1級断食指導者、ファスティングマイスター学院・上級講師、臨床分子栄養医学研究会・指導認定カウンセラー。スポーツ選手、格闘家、有名人をはじめ、日本にとどまらず海外合わせ20,000人以上のファスティングによるボディコンディショニングを行い、分子整合医学、酵素栄養学などの栄養学をベースに、細胞から健康にする食養生・食事からのコンディショニングも行う。ファスティングと分子栄養療法のスペシャリストとして各メディアでも活躍中。著書に『3日で人生が変わる究極の断食力』がある。
※ヤーマンより依頼したコメントを抜粋・編集の上掲載しています
ファスティングの基礎知識
断食とファスティングは何が違うの?
「ファスティング(fasting)」は英語で断食を意味し、断食とファスティングは同義語。ただし、精神修行としての断食と、私たちが日常の中で行うファスティングは目的もやり方も異なる、と田中さんは指摘します。
「断食と聞いて、多くの人がイメージするのが“何も食べてはいけない”というもの。実際に、宗教的なものや修行としての断食はそのような方法もありますが、健康を目的とした断食(ファスティング)は必要な栄養素を摂りながら行うため、空腹感やつらさもありません。あくまでもウェルネスを目的としたものが、今、注目されているファスティングです」
※ 写真はイメージです
ファスティングの効果は?
ダイエット目的で始める人も多いそうですが、それはあくまで効果のひとつ。実はさまざまなメリットがあるそうです。
「ファスティングで得られる効果として、1番に挙げられるのが『血液の浄化』です。血液は通常、肝臓と腎臓で掃除されますが、食事をすると食べたもののろ過や解毒などに忙しいため、血液の掃除がおろそかに。
もちろん、食事をしても血液の掃除も行われていますが、食べ物が入って来なければ血液の掃除がメインになるわけです。今まで、血液の掃除をしていた人が3人だったのが、10人に増えるというようなイメージです。すると、きれいな血液が全身をめぐることになり、肌はきれいになるし、各臓器も元気に働きます。
脳にもきれいな血液が行き渡り、頭もスッキリして仕事のパフォーマンスも上がる、といいことづくめです」
そして、脂肪がエネルギーに変わるのもファスティングのうれしい効果。「食事を制限すると、蓄えられている脂肪がエネルギーに変わり、それが使われ始めます。これがダイエットに効果的な理由。脂肪が分解されると肝臓でケトン体がつくられ、エネルギー源となります。このケトン体は、細胞の酸化や体内の炎症を抑える効果があり、細胞も大掃除される。いわゆるデトックスが行われます」
※ 写真はイメージです
さらに、ファスティングをすると自律神経も整うという効果が。
「自律神経を司っているのは脳ですが、自律神経はストレスや睡眠不足、血糖値の乱れ、ホルモンバランスの崩れ、季節の変化など、さまざまな影響によって乱れます。ところが、血液が浄化されると寝ている間に脳の疲労物質が掃除され、自律神経を整えるのです。また、脂肪が分解されてつくられるケトン体は脳のα波状態を高める効果もあり、リラックス状態に。睡眠の質もよくなり、メンタルも安定し、代謝も向上する効果も期待できます」
ダイエットはもちろん、朝スッキリ起きられないときや疲れが取れないときにファスティングを始めてみるのもいいですね。
ファスティング実践編
ファスティングは、コツさえつかめば難しいことはありません。まずは3日間試してみましょう。
ファスティングは「準備期間」が重要
いきなりスタートするのではなく、ファスティング期間中がつらくならないための準備があります。
「多くの人は『つらくて続かないのではないか』『結局我慢できないのでは…』という不安があるようですが、しっかり準備を行えば、そんなことはありません。以下に準備することをまとめます」
❶ スタート1週間前からカフェインを抜く
「コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインは脳の疲労物質を取りにくくし、血糖値の乱高下も起こしやすいためファスティングを始める前とファスティング中は控えましょう。カフェイン抜きをして頭痛を感じる人は、大さじ2~3杯くらいのカフェイン入りコーヒーやお茶などを摂取すると治まります。デカフェはカフェインが少量含まれるので控えること。どうしてもコーヒーが飲みたい場合は、タンポポコーヒーなどノンカフェインのものを」
❷ 1週間前から小麦、乳製品を抜く
「パンや麺類なども1週間前から控えましょう。調味料などに小麦粉が少し混じっている程度は摂って構いません」
❸ 2日前から動物性たんぱく質、お酒を抜く
「動物性タンパク質とアルコールは分解の際に肝臓に負担をかけるため、肝臓が元気な状態でスタートできるようにこれらは抜いておきましょう」
これで、準備完了です。
用意するものは酵素ドリンク
ファスティング中は、血糖値を安定させることが重要です。
「1日150gの糖質を、酵素ドリンクなどで小分けに摂取します。ジュースや甘酒を薄めて飲んでも構いませんが、果糖ぶどう糖液糖や添加物が入っていると血糖値を乱高下させるため、そういったものを含まないファスティング用のマグネシウムが含まれた酵素ドリンクを選びましょう。マグネシウムは糖の働きにとても重要な栄養素。
低血糖を引き起こさないためには、1時間に1回程度の頻度で飲むこと。できれば専門家のアドバイスを受けてスタートすると、無理なくラクにできますよ」
空腹ははちみつと出し汁で
一番気になる「空腹」は、どう乗り越えればよいのでしょうか。
「胃腸が空っぽだから空腹を感じるのではなく、血糖値が下がった状態が空腹のサイン。1日を通して血糖値を安定させると空腹ストレスがなくなるため、糖質をこまめに摂ることがコツ。寝る前と起床時に、はちみつを大さじ2杯程度舐めるのはOKです。空腹で眠れない、ということもなくなります。また、出し汁は飲んでも構いません。ただし、化学調味料のだしは控えましょう」
回復食はくたくたの野菜スープを
3日間のファスティングを終えたら、回復食でゆっくりと体を慣らしていきます。
「ファスティング終了時は、低栄養状態のため栄養の吸収力が高くなっています。ファスティング後の食事は、おかゆなど低栄養のものより、栄養たっぷりの野菜を摂りましょう。おすすめは大根を昆布ダシで煮た「スッキリ大根」、他には野菜をくたくたに煮たスープ。これをよく噛んで食べます。豆ときのこのグルテンフリーカレーもおすすめです。ビタミン、ミネラル、食物繊維が多いものを選ぶのがコツ。3日間は回復食で過ごしましょう」
16時間ファスティングも効果あり
※ 写真はイメージです
話題の16時間ファスティング。3日間よりラクそうですが、効果はあるのでしょうか。
「夕飯後、16時間食べないだけというファスティングは手軽で人気です。もちろんファスティング効果はありますが、3日間のファスティングに比べるとゆるやかな効果です。とはいえ、初心者の方はまずは16時間ファスティングからスタートするのも手。
私が推奨するのは、寝る前と朝にはちみつやスムージーのようなものを少し摂るやり方です。低血糖になるとメンタルや、自律神経が乱れやすくなるため、ストレスなく続けるには少量の糖質を摂るのがおすすめです。週に1日~3日くらいから始めてみてはいかがでしょうか」
ファスティングの注意と、しないほうがいい人
ファスティングをスタートしたものの、なんか体調が悪い…と感じたらどうすればいいのでしょう。
「低血糖によるめまいや吐き気、手足のしびれ、倦怠感、カフェイン抜きによる頭痛。これらを感じる人はいます。それを防ぐには、糖質をこまめに摂ること。仕事などで酵素ドリンクを飲めない時間が長くなる場合は、飴を舐めても構いません。また、カフェイン抜きの不調は準備期間で抜いておくことで予防になりますが、どうしてもつらい場合は大さじ2~3杯のカフェイン入りコーヒーやお茶を摂って構いません。不安がある人は、スタート時に専門家に相談しましょう」
以下の人は、ファスティングはおすすめしません。
・貧血・貧血気味
・妊娠中、授乳中、出産後1年以内
・生理中(生理が終わって1週間後からはOK)
・持病がある人
ファスティングのQ&A
ファスティング中は運動を控えたほうがよいですか?
「むしろ有酸素運動を積極的に行いましょう。ファスティング中は脂肪がエネルギーに変えられ、体内に脂肪が放出中。まさにフィーバータイムのような状態なので、駅で階段を使うなど、運動しないともったいないとも言えます。使われなかった脂肪は肝臓に戻りやすくなるので、1日1万歩くらいの運動がおすすめです」
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仕事をしながら平日にもできますか?
「できます。仕事と並行でファスティングを行うと気が紛れて空腹感を感じにくかったり、忙しいので時間が経つのが早い、頭がクリアになるなど、メリットがたくさん。平日はファスティングをして、週末に回復食というやり方で行う人もいます」
3日間ファスティングは、どれくらいの頻度で行えばよいですか?
「自己流でやる場合は、最初は年に3~4回程度がよいでしょう。少なくとも2か月はあけましょう。専門家と一緒に行う場合は、自分に合ったスケジュールを相談できます」
リバウンドはしないのでしょうか?
「ファスティングのメリットに『マインドチェンジ』があります。ファスティングをする前だったら『3日間頑張ったら、そのあとは好きなものを好きなだけ食べたい!』と思うかもしれませんが、ファスティングが終わると今までの食生活がリセットされ、食べるものに敏感になり、食習慣が変わっていくきっかけに。『きれいになった体をキープしたい』と思うようになればリバウンドはありません」
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まとめ
ハードルが高そうなファスティングですが、準備と血糖値コントロールで3日間を過ごせば大丈夫。気持ちも体もパフォーマンスも変化します。今年の新習慣に取り入れてみませんか。
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