毎日のバスタイム後、ヘアドライに欠かせないのが「ドライヤー」。
夜のルーティンとして何気なくお使いの方も多いかもしれませんが、実は、ドライヤーの使い方ひとつで髪の手触りや見た目のツヤ感、指通りの滑らかさは大きく変化します。

ドライヤーで髪をサラサラにする乾かし方とは?

では、なぜドライヤーを適切に使うことで、毛先までサラサラとした美しい髪へと導くことができるのでしょうか。
今回はその理由と、ツヤ髪へ導くドライヤーのコツをご紹介します。

ドライヤーで髪がサラサラになるのはなぜ?

ドライヤーで髪がサラサラになるのはなぜ?

毛髪は中心部から「メデュラ(毛髄質)」「コルテックス(毛皮質)」「キューティクル(毛小皮)」の3層構造で成り立っています。
この中で髪の最も外側に位置し、外部刺激から髪の内部を守るバリアの役割を果たしているのがキューティクル。
キューティクルは硬質なタンパク質でできており、魚のウロコのように根元から毛先に向かって規則正しく重なり合っています。

キューティクルには「濡れると開き、乾くと閉じる」「熱によって形を変え、冷えるとその形状を固定する」という性質があります。
髪が濡れている状態ではキューティクルが開き、内部の水分やタンパク質が流出しやすい極めて無防備な状態に。
ここで自然乾燥に任せてしまうと、キューティクルが不揃いに開いたまま固定されてしまい、髪表面が乱れて光を乱反射し、パサつきやゴワつき、引っかかりの原因となります

一方で、ドライヤーの温風を根元から毛先への毛流れに沿って適切に当てると、めくれ上がっていたキューティクルが綺麗に整いながら閉じていきます。
キューティクルの表面が均一に整うことで、乱反射していた光が綺麗に一方向へ反射し、いわゆる「天使の輪」のようなツヤが生まれ、
さらに、髪内部の必要な水分を閉じ込めながら余分な水分のみを素早く飛ばすことで、指通りの良いサラサラとしたしなやかな質感を実現できるのです。




髪をサラサラにする乾かし方

髪をサラサラにする乾かし方

髪をサラサラに仕上げるためには、ドライヤーを当てる前の下準備から意識して行うのがおすすめ!
毎日のヘアドライをレベルアップさせるためのポイントをご紹介します。

風量を使い分ける

ドライヤーに搭載されている、「風量」を切り替えるモードを活用しましょう。
最初から最後まで同じ風量のまま使用するのは非効率で、髪への熱ダメージを増やす原因にもなります。

全体ドライ

濡れた髪の乾き始めから、7割くらい乾いたくらいの段階では「強風」を選択するとよいでしょう。
風量で頭皮や髪の根元に素早く風を送り込み、乾かすトータルの時間を短縮することが熱ストレスを最小限に抑えるポイントです。

中間から毛先のブロー

髪が乾き始めて形状がつきやすくなったら「弱風」に切り替えます。
風量を抑えることで髪の散らばりを防ぎ、手ぐしやブラシを通しながらキューティクルの面を丁寧に整えていきます。

仕上げ

全体が均一に乾いたら、最後に「冷風」を全体に吹きかけます。
温風で整えられたキューティクルをキュッと引き締め、ツヤ感を定着させて手触りをサラサラに仕上げます。

根元から順番に乾かす

サラサラに乾かすために重要なのが、「根元(地肌)から毛先へ」という順番を守ることです。

髪の毛先は細く乾燥しやすいため、風が直接当たらなくても根元を乾かしている際の余熱や空気の流れである程度水分が蒸発していきます。
もし毛先から乾かし始めてしまうと、根元が乾く頃には毛先の水分が過剰に奪われ、深刻なオーバードライ(過乾燥)状態に陥ってしまいます。

髪をかき上げて地肌を露出させ、ドライヤーの風を頭皮に直接届けるイメージで風を送り込みます。
後頭部や襟足、耳の後ろなどの毛量が密集しているゾーンからスタートし、徐々にトップやサイド、前髪へと移行していきましょう。
根元が8~9割ほど乾いた段階で、初めて中間から毛先へと風を流していくのが理想的な順序です。

同じところに温風をあて続けない

一点集中的に熱風を当て続けると、その部分の毛髪温度が急激に上昇し、局所的なタンパク質変性やキューティクルの熱変形を引き起こしてしまい、
これが蓄積すると髪の柔軟性が失われて硬化し、パサつきや切れ毛の原因になります。

ドライヤーを使用する際は、手首を柔らかく使って本体を左右に細かく振る(スイングさせる)か、もう片方の手で髪を優しく揺らしながら風を均一に散らしてください。
熱を一箇所に留まらせず、風の通り道を常に動かし続けることで頭皮や髪全体へ均一に熱と風が行き渡り、効率的かつダメージレスなドライを目指せます。

アウトバストリートメントをつける

タオルドライを終えた濡れた髪は、キューティクルが開いて外部からの影響を非常に受けやすい無防備な状態です。
ドライヤーのスイッチを入れる前に、必ず「アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)」を髪全体に馴染ませましょう。

塗布する際は、まず手のひら全体と指の間にしっかり伸ばし、傷みやすく乾燥しやすい「毛先」から馴染ませていきます。
徐々に中間へと手ぐしを通しながら広げ、余った少量を髪の表面に軽くなでつけるように塗布します。
根元や頭皮に直接つけてしまうとベタつきやボリュームダウンの原因になるため注意してくださいね。




髪質別のドライヤー活用法

髪質別のドライヤー活用法

髪の太さ、硬さ、水分保持力、生え癖などは人それぞれ異なります。
ご自身の髪質特性に合わせた乾かし方を実践することで、仕上がりのサラサラ感やまとまりをさらに向上させることができますよ!

直毛

直毛(ストレートヘア)はキューティクルが整いやすく本来ツヤが出やすい反面、根元のボリュームがペタンと潰れやすく、全体的に平面的で硬い印象になりやすい傾向があります。

立ち上げドライ

トップ(頭頂部)の髪を乾かす際は、普段の分け目とは逆方向に髪を倒し、根元を起こすように風を当てます。
左右両方向から交互に風を送り込むことで、根元が自然に立ち上がり、ふんわりとした立体感が生まれます。

面を魅せるストレートブロー

根元が乾いた後は、上から下に向かって手ぐしを軽く通しながら温風を当てます。
最後に毛先までストレートに冷風を行き渡らせることで、直毛ならではの滑らかな面と強いツヤを引き出すことができます。

くせ毛

うねりや広がりが出やすいくせ毛は、毛髪内部の水分バランスやタンパク質構造が不均一になっていることが主な要因です。
湿気の影響を受けやすいため、ドライヤーの熱とテンション(引っ張る力)を活用して形状を均一に整える必要があります。

テンションをかけてブロー

髪が湿っている状態から、手ぐしや目の粗いブラシで髪を適度に引っ張りながら(テンションをかけながら)、根元から毛先に向かって温風を当てます。
熱の力で一時的に水素結合を解き、真っ直ぐに伸ばした状態で熱を冷ますことで、うねりを落ち着かせることができます。

水分を残しすぎない

くせ毛は生乾きの部分があると、そこから余分な湿気を吸ってうねりが再発します。
根元から中間まで均一に完全乾燥させ、最後に必ず冷風で形状をロックしてください。

ダメージヘア

カラーやパーマ、紫外線などによってダメージを受けた髪は、キューティクルの一部が剥がれ落ち、内部の保水能力が低下しています。
熱に対して非常に脆くなっているため、徹底した低刺激ドライが求められます。

アウトバスの重ねづけ

乾かす前に、内部補修用のヘアミルクを馴染ませた後、表面を保護するヘアオイルを薄く重ねる「ダブル保湿」が効果的です。

低温・スカルプモードの活用

高温の風は避け、60℃前後の低温風(スカルプモードやケアモード)をメインに使用します。
ドライヤーの距離も通常より少し長め(20cm以上)に取り、髪を優しく包み込むように乾かしましょう。摩擦を避けるため、手ぐしを通す際も無理に引っ張らず、優しく指を通す程度に留めます。




メンズヘアの場合

メンズヘアの場合

男性のショートヘアやミディアムヘアにおいても、ドライヤーはスタイリングの土台を作る極めて重要な工程です。
「短髪だからタオルで拭いて終わり」「自然乾燥でもすぐ乾く」と放置してしまうと、寝癖のようなハネが生じたり、頭皮の常在菌が繁殖してニオイやベタつきの原因になったりします。

タオルドライで頭皮の水分を徹底オフ

短髪でも、まずは吸水性の高いタオルで頭皮を優しく揉み込むように水気を取り除きます。
地肌の水滴をしっかり拭き取っておくことで、ドライヤーを当てる時間を大幅に短縮できますよ。

生え癖コントロール

前髪を上げる(アップバング)スタイルの場合は、下から上へ向かって生え際に温風を当て、手で固定しながら冷風でキープします。
下ろすスタイルの場合は、パックリと分け目が割れてしまわないよう、左右両側から交互に風を当てて前髪の根元を交差させるように乾かします。




おすすめしないドライヤーの使い方

おすすめしないドライヤーの使い方

良かれと思って行っている自己流の使い方が、実は髪を傷め、サラサラ感を損なう直接の原因になっているケースは少なくありません。
特に避けるべき代表的なNG例をご紹介します。

毛先から乾かす

前述の通り、毛先から風を当てる方法はキューティクルを激しく損傷させるリスクがあります。
毛先は髪の中で最も古く、外部ダメージの蓄積によって乾燥しやすい部位です。毛先から温風を当て続けると、根元が乾く前に毛先の水分が過剰に失われ、毛先がパサついて広がり、枝毛や切れ毛が急増する原因になります。
必ず「根元・地肌 → 中間 → 毛先」の正しい順序を守ってくださいね。

過度な熱で乾かす

早く乾かしたい一心で、ドライヤーを髪に密着させたり、最高温度の強風を一箇所に当て続けたりするのは厳禁です。
毛髪の80%以上を占めるケラチンタンパク質は、熱を加えると硬化する「熱変性」を起こします。一度変性して固くなってしまったタンパク質は、元の柔軟な状態には戻りません。
熱変性を起こした髪はゴワつき、内部に空洞が生じてパサパサの質感になってしまいます。

静電気に注意

乾燥した髪に対して、目の細かいプラスチック製ブラシで強い摩擦を加えながらドライヤーを当てると、激しい静電気が発生します。静電気は髪のキューティクルを無理やり剥がし、毛髪内部の水分蒸発を加速させる大敵です。
ブローを行う際は、静電気が起きにくい木製ブラシや豚毛・猪毛などの天然毛ブラシを使用するか、事前にヘアオイルやトリートメントミストで髪にうるおいと油分を与えて帯電を防ぎましょう。




ヤーマン社員が実践!

サラサラ髪になりたい
Yさん


お風呂上り、急いでスキンケアをした後はそれで満足してしまい、髪をなんとなく自然乾燥させてしまっていました。

体感として、ドライヤーを使った時よりも髪が「ボワッ」とするな…と思ってはいたのですが、その理由を確認して大反省。

うっすらくせ毛でカラーダメージの蓄積もあるので、ドライヤーだけではどうにもならないかなという先入観があったのですが、サラサラになる乾かし方を意識してみたところ、いつもに比べて髪がストンとまとまってびっくり!

自分の髪の癖にあったドライヤーのかけ方が、少しずつコツを掴めてきた気がして毎日の楽しみです。

ドライヤーだけである程度サラサラにできれば、その後のアイロンがすごく楽になることにも気づけました。