肌見せの季節が近づくと、気になるのがムダ毛。

2024.4.15(MON)

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肌見せの季節が近づくと、気になるのがムダ毛。

肌見せの季節が近づくと、気になるのがムダ毛。今年こそ本気で脱毛を! と考えるものの、少し調べると、医療? サロン? 家庭用? たくさんのキーワードがありすぎて、一体自分には何が合うのか迷子になってしまい、結局自己処理をしている人も少なくないはず。
そこで、医療脱毛、サロン脱毛の違いについて、たなべ産婦人科 Scarlet 美容医療担当医師 田邉晶先生にお話を伺いました。

医師に聞いた、
医療とサロンの
脱毛の違いと
メリット・デメリット

CONTENTS

  1. 医療脱毛とサロン脱毛の違いって何?
    • 毛が生えるメカニズムと毛周期
    • 脱毛で見かけるキーワード解説
    • 医療脱毛とサロン脱毛のメリット・デメリット
  2. 最近何かと話題のVIO脱毛に迫る
    • 今、VIO脱毛をするべき理由とは
    • VIO脱毛前の“あるある”悩み、医師の回答は?
  3. 家庭でムダ毛ケアを行うには?
    • 家庭用光美容器のメリットとデメリット
    • 家庭用光美容器をより効果的に使うためには
  4. まとめ・自分に合ったムダ毛ケアを選ぼう

お話を伺ったのは…

お話を伺ったのは…

田邉晶先生

たなべ産婦人科 Scarlet 美容医療

東京の大学病院にて研修後、小児科医として勤務。現在はたなべ産婦人科で新生児・小児を担当しながら、美容医療も担当。産後の母親を中心に、幅広い年代の女性たちに脱毛や美肌治療を提供。

※ヤーマンより依頼したコメントを編集の上掲載しています。

CONTENTS 01

医療脱毛とサロン脱毛の
違いって何?

「簡単に言えば、医療脱毛でできるのは毛根の細胞をレーザーで破壊すること。
これにより『永久脱毛』効果が期待できます。エステなどサロン脱毛でできるのは毛の細胞にダメージを与える『減毛』です」と、田邊先生。
まずは毛が生えるメカニズムを知って、より理解を深めていきましょう。

※永久脱毛とは、施術箇所が長期間毛が生えにくくなることを指し、毛が一生涯生えてこなくなるということではありません。

毛が生えるメカニズムと毛周期

簡易なムダ毛処理として、カミソリで剃ることを選ぶ方が多いのではないでしょうか。

「このカミソリで処理している部分は、毛幹と呼ばれ、ケラチンだけで構成された毛でできています。皮膚内部に埋まっている毛根にあるバルジ領域が、毛を作り出す組織の毛乳頭に発毛の指令を出し、毛幹部分が成長するメカニズムです」

※簡易的なイメージでいつもこの状態ではありません。

毛は成長期→退行期→休止期のサイクルを繰り返しています。
発毛の指令を出すバルジ領域は、この成長期に活発になり、退行期になると毛入頭が退縮、皮膚上部へ移動し、毛が脱落していきます。

発毛の指令を出すバルジ領域など毛根の細胞は、成長期に破壊しないと永久脱毛にはなりません

しかし、一般的に脱毛の施術をする部位(脇、腕、VIO、足)では、レーザーが効く成長期の毛は全体の20~30%ほど。すべて抜けるまでに時間と回数がかかるのは、毛周期に合わせて施術をするためです。

「また、毛の生えるスピードや、生え変わる速度も体の部位によって違うため、永久脱毛に必要な期間や回数も人によって異なります。全身だと最低5回が目安になります」

脱毛で見かけるキーワード解説

脱毛方法は主に3つあります。それぞれの種類や仕組み、効果についても教えてもらいました。

フラッシュ式脱毛

エステやサロンで行われる脱毛は、このフラッシュ式脱毛(光脱毛)。美容脱毛とも呼ばれています。
家庭用光美容器にもよく使われるIPL方式は、メラニンに反応する光を広範囲に照射して毛根の発毛組織にダメージを与え、減毛効果を促します
肌への負担が少なく、痛みに弱い方におすすめ。メラニンの量が多い部分に反応しやすく、太く濃い毛に効果的です。
「ほくろや日焼け肌にフラッシュ式脱毛をする※と、光の波長が分散してしまい、減毛効果を感じられにくいデメリットもあります」

※ほくろは避けて照射する必要があります。肌色によっては照射できない場合があります。

レーザー式脱毛

医療脱毛※で一般的なのはレーザー脱毛。メラニン選択性の高い単一の波長を当てることで毛根の発毛組織を一瞬で破壊、永久脱毛効果が期待できます
これはエステやサロンではできない施術。
「永久脱毛ができるのはレーザー式脱毛ですが、波長が狭く強力なため、人によってはかなりの痛みを伴うことも。輪ゴムを弾いたときのような痛みに例えられます。痛みに弱い方は麻酔クリームを使用するなど、医師と相談の上、進めていきましょう」

※医療脱毛とは、医療機関で医師または医師の管理下のもと看護師が、国内外で医療機器として認可を取得した医療機器を使用した脱毛治療を行うことを指します。

ニードル脱毛

別名、針脱毛、絶縁針脱毛と呼ばれる脱毛方法で、細い針を毛穴に刺し、電流を流して毛根の発毛組織を破壊する施術です。こちらも医療機関のみで提供。
フラッシュ式、レーザー式はメラニン色素に作用し脱毛を促す施術ですが、ニードル脱毛は毛根に直接刺激を与えるため、フラッシュ式、レーザー式では反応しない白髪や産毛、ほくろから生えている毛にも施術が可能で、確実な脱毛効果が得られます。
「ムダ毛の根絶を目指すならニードル脱毛ですが、かなりの痛みを伴う可能性が高く、医師の問診が必須です」

医療脱毛とサロン脱毛のメリット・デメリット

医療脱毛とサロン脱毛には、料金、効果、回数や痛みなど、それぞれメリット・デメリットがあります。

施設 スタッフ 機械 痛み 回数 肌トラブル 料金
医療脱毛
(レーザー式脱毛)
医療機関 医師もしくは看護師資格が必須 医療機器
FDA※あり
強いが医師による麻酔可能 少ない回数で強い効果 医師が診察 1回あたりが割高
サロン脱毛
(フラッシュ式脱毛)
エステサロンなどの医療機関以外 無資格でも可 美容機器 弱い 多くの回数を重ねる必要あり 提携/自分で皮膚科へ 1回あたりが割安

※Food and Drug Administration の略。医療分野に関しては日本の厚生労働省と似た役割を担う。

田邊先生曰く、「毛量が少ない、毛が細い、痛みに弱い方はサロン脱毛(フラッシュ式脱毛)から始めてみても良いと思います。
しかし、VIOや男性のヒゲなど、太く濃い毛が生えている箇所には、医療脱毛(レーザー式脱毛)を候補に入れると良いかと思います」

何回で抜けるか、時間はどれくらいかかるかなど、脱毛には個人差がつきものなので、納得のいく方法を選びましょう。

また、皮膚のトラブルや定常的に服薬をしている方、健康について不安を感じている人は、必ず医師と相談することをおすすめします。

CONTENTS 02

最近何かと話題のVIO脱毛に迫る

脱毛を検討するきっかけのひとつにあげる人も多い、自己処理では限界があるVIOのケア
田邊先生に、よく聞く患者さんの声とともに話を聞きました。

今、VIO脱毛をするべき理由とは

「VIO脱毛を検討する方に多い2つの理由は、口コミと介護
蒸れがなくなり、生理や排泄物の付着がなくなるので拭くのがとても楽になり清潔になった、というVIO脱毛経験者から勧められて施術をする方がとても多いです。

もうひとつは介護脱毛ですが、これは自分が介護される立場になることを想定し、それに備えた準備を意味します。

40代くらいで決断する方の中には、白髪になる前に……という声も多く、実際白髪になってしまうと、ニードル脱毛しか選択肢がなくなってしまうため、痛みに弱い方には早めの決断をおすすめしています」

※介護脱毛は、自分を介護する人たちのために脱毛を強制するものではありません。

VIO脱毛前の“あるある”悩み、医師の回答は?

医師や看護師、エステティシャンなどに施術してもらうのは恥ずかしいという声が。

「最初は緊張される方も多いですが、目隠しをして視界を遮断したり、隠部をなるべく出さないようにしたりと対策をしています。ほとんどの患者さんから「慣れる」「早く行えばよかった」という声をいただくので、最初の一歩、勇気を出してみてください」

腕や脚など、他の部位と比べて痛みは強いですか?

「ホルモンや、擦れといった外的刺激による色素沈着により、他の部位より痛みが出やすい傾向があります。
患者さんの反応を見ていると、特にVI部分の痛みが強く出る傾向に。医療、エステ、家庭用全てに共通していますが、無理をせず、自分に合った出力で脱毛をしましょう。
病院での脱毛は麻酔クリームなども処方できますので相談してください」

永久脱毛をしたのに、妊娠をきっかけにまた毛が生えてきた、という声も聞きます。

「妊娠中は女性ホルモンが増えると同時に、男性ホルモンも増えます。そのため妊娠中は体の毛が濃くなるんです。
また脱毛したのに毛が生えてきたと感じるのは、ひとつの毛穴からおおよそ1〜3本程度毛が生えているから。脱毛しきれなかった毛を、また生えてきたと思ってしまう可能性が考えられます」

自身もVIO脱毛をしてすごく快適になったと語る田邊先生。

まったくの無毛にする必要はなく、全体量を減らしたり、下着からはみ出る部分のみ脱毛したりなど、それぞれのニーズにあった施術が可能。まずはカウンセリングからはじめてみましょう。

CONTENTS 03

家庭でムダ毛ケアを行うには?

これまで、医療やエステなどでの脱毛を紹介してきました。
ではムダ毛ケアの選択肢のひとつである、一般的に家庭用脱毛器または家庭用光美容脱毛器と呼ばれている、
家庭用光美容器はどのような使い方ができるのでしょうか。

家庭用光美容器のメリットとデメリット

家庭用光美容器は、上記で説明したサロンと同じ仕組みのフラッシュ式脱毛(IPL方式)を採用しています。

最近では、出力が限りなくエステやサロンのフラッシュ式脱毛に近くなっていたり、防水機能が搭載されたりと、さまざまな機器が発売されています。

病院やサロンに行かずとも、自分のペースに合わせられ、人に施術してもらうことに抵抗を感じがちなVIOも気軽にケアができるなど、その利便性が最大のメリット。しかし、サロンと違い、自身で機械を肌に当てて使用するため、背中など、どうしても手が届かないところが出てきてしまうのがデメリットです。

家庭用光美容器をより効果的に使うためには

回数や頻度などは、概ねフラッシュ式脱毛と同じと考えられますが、出力の強さや頻度により効果に個人差が出ます。

家庭用光美容器を使う際には、自身の毛周期を把握することが大切
おおよそ2週間の間隔を目安に使用することが推奨されていますが、人により、3週間〜や1ヶ月〜の方も。
使用頻度が高いからといってより高い効果を得られるわけではなく、自身の毛周期に合わせてケアすることで、家庭用光美容器の効果を最大限に出すことができるのです。ムダ毛ケアをしてから、どのくらいのペースで毛が生えるのかを確かめておきましょう。

また見えにくい部分も、鏡を使用することで、当てる部分を目視しながら操作ができます。

まとめ:自分に合ったムダ毛ケアを選ぼう

まとめ
自分に合ったムダ毛ケアを選ぼう

ひと口にムダ毛ケアと言っても、医療機関、サロン、家庭でセルフケアなど、今はさまざまな方法を選ぶことができます。
費用や効果、スケジュールとの兼ね合い、毛の濃さ、痛みの強さ、恥ずかしがり屋など自分の性格を鑑みて、納得のいく施術を選びましょう。

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